デブガラク兄貴のMTGブログ

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「楽しむ」ことそのものが難しいという話

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photo by Ian D

 

分野を問わず、スポーツであれ創作活動であれゲームであれ

「楽しむのが一番!」 といった言葉で楽しむのが大事であって

勝ち負けにこだわらないのがいいとか

まずは楽しむ! それが大事! という言説を

書籍だったりツイッターだったりで時折目にしますが

 

そもそも楽しめるだけのスキルの無い人間はどうすればいい?

 

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負けっぱなしじゃあ楽しくない

MTGにせよスポーツにせよ

ある程度勝ち負けの決まるゲームでも

「まずは試合を楽しむ!」 といわれたりしますが

そもそも何かのゲームを楽しむには

まずはルーリングを覚え、既存のプレイヤーに挑み

その上で勝負内部の駆け引きや動作の快感を覚える……

そもそもルールがわからないと勝ち負けの基準もわからないし

自分が追い詰められているときにどう思考し、どう動けば打開できるか

こういう技術は経験なり研究がないと身につかず

わけもわからず上級プレイヤーにボコられて気がつけば敗北……

 

これで楽しめるとしたら結構なマゾヒストじゃないでしょうかねえ……

最初の第一歩から自分でゲームの中で何をすればいいか

勝ちに必要な行動と、上達に必要な行動は何か、というところまで

ある程度加減も含めてしっかりサポートしてくれる

メンターがいれば 「楽しむ」 領域までいけるかもしれません

しかし、何も情報がわからず、とりあえず触ってみた

戦ってみた、負けた、から立ち上がれず

そのままフェードアウトする人だってたくさんいる

どうしても楽しめる、勝てる側の“強者”の意見がクローズアップされて

ある程度勝てる領域までいけないプレイヤーの存在もいるということを

覚えておく必要があるんじゃないか……

 

出来ないと楽しくない

不幸なのはネット上の創作物発表のハードルが下がってきて

何か書きたいけど目だけは異様に肥えている、というパターン

そういう方がたとえば絵なり小説なりを描きたいと思っても

描きたいテーマに対して描く力がまったく追いつかない

んで描いた物を既存のプロや上手い人と比べて自己嫌悪

あるいは発表してもほとんどスルーされる

これで楽しめるのは結構な狂人か

あるいは創作そのものに強固な信念なり目標があって

自己批判も観客のスルーも通過点と割り切れる人間じゃあないと

「描くのが楽しい!」 は難しいと思います。

無論、スキルが無くとも新しい分野に触れる新鮮さや

純粋に絵を描くことに最初から楽しさを見出せる人もいるでしょうが

自分の描きたい物が技術的な問題で書けずに苦悩し

あれこれと技術本や先人の会話の中で突破口を探す人間に対して

「楽しむのが大事!」 と言い放つのは残酷ではないかと。

 

自分も言う側に立ったことも言われた側に立ったこともあるので

なんとも言えないのですが

楽しむことそのものにも

一つのハードルがあるな、と感じた次第です。

 

では